■ 人口
2004年の人口は2億3,845万人で世界第4位。近い将来パキスタンに抜かれ5位になるものの、2050年の推計人口は約3億人。また、全国民の半分以上がジャワ島に集中しているため、比較的人口の希薄なスマトラ島、カリマンタン島、スラウェシ島に住民を移住させるトランスミグラシと呼ばれる人口移住政策を行ってきた。
● 人口増加率:1.52%(2003年)
■ 言語
公用語はインドネシア語でインドネシアの国語となっている。会話言語ではそれぞれの地域で語彙も文法規則も異なる583以上の言葉が日常生活で使われている。インドネシア語が国語と言っても、日常で話す人は多くて3,000万人程度で国の人口比にすると意外と少ないが、国語になっているため第2言語として話せる人の数はかなり多い。また、首都ジャカルタに出稼ぎにでる人も多い為、地方の人でもインドネシア語は必須であり、話せないと出稼ぎにも影響が出てくる。
● 識字率:88.5%(2003年)
■ 民族
アチェ人
スマトラ島の最北部に位置するアチェ。イスラム色が強い。話術にたけ商売上手。
ミナンカバウ人
西スマトラ地方。パダン人とも呼ばれる。母系社会で知られ、家長が女性。
バタック人
スマトラ中北部。プロテスタントが多い。エラの張った顔立ちが特徴で四角い顔の人を「オラン・バタック(バタック人)」と呼ぶことがある。
ブタウィ人
ジャカルタがバタビアと呼ばれていた頃から定着している生粋のジャカルタ人。
ジャワ人
ジャワ島。インドネシア一の多数派民族。曖昧な表現や遠慮がちな点は日本と類似する。ほとんどがイスラムではあるが熱心さという点では他の地域と比べやや傾向が異なる。
スンダ人
ジャワ島西部に住む。同じジャワ島でもジャワ人にやや対抗意識があるよう。「遊び好き」というイメージを持たれがち。
バドウィ人
ジャワ島西部の小さな村に住む。外部との接触をほとんどもたず、電気・水道・プラスチックなど文明の産物をことごとく拒絶する特異な民族。移動も徒歩のみ。
マドゥラ人
ジャワ島東部のマドゥラ島に住む。漁業や船舶関係に携わる人が多い。
ブギス人
スラウェシ島南部に住む。イスラム教徒が多い。海洋民族として知られているが、昔は海賊として恐れられていた。
トラジャ人
スラウェシ島中央の山岳地帯に住む。独特の伝統家屋で知られている。キリスト教徒が多いが、アニミズム的影響もまだまだ強い。
マナド人
スラウェシ島北部に住む。オランダ、ポルトガル、中国系との混血が多く、その多くがプロテスタント。
ダヤク人
カリマンタン島の内陸部に住む。プロテスタントが多いが、伝統的な生活習慣や風習は今も残っている。少し前まで首狩りの習慣があった。
バリ人
世界的に人気のあるバリ島。ヒンドゥ教徒がほとんど。インドほどではないが、カースト制度は未だに健在。
ヌサ・トゥンガラ人
ロンボク島以東に位置する島々、小スンダ列島。島によって宗教や風習も様々で、複数の民族が伝統的な生活をしている。
アンボン人
マルク州の州都アンボン。一般的に肌の色は黒くキリスト教徒が多い。歌のうまさで有名。
イリアン人
イリアン・ジャヤに住む。プロテスタントが多い。
インド系インドネシア人
商業の盛んな都市に集中している。
中国系インドネシア人
人口のわずか数パーセントの中国系住民がインドネシア経済の大半を動かしている。中国系住民とその他のインドネシア人との溝はかなり深いものがある。
アラブ系インドネシア人
貿易の盛んな都市部に住む。
■ 宗教
インドネシアは憲法29条で信教の自由を保障している。パンチャシラでは唯一神への信仰を第一原則としているものの、これはイスラム教を国教としているという意味ではない。インドネシアは多民族国家であるため、言語と同様、宗教にも地理的な分布が存在する。バリ島ではヒンドゥー教が、スラウェシ島北部ではキリスト教(カトリック)が、東部諸島およびニューギニア島西部ではキリスト教(プロテスタント、その他)が優位にある。
最新の統計(ブリタニカ国際年鑑2007年版)によると、イスラム教76.5%、キリスト教13.1%(プロテスタント5.7%、独立教会4.0%、カトリック2.7%、他)、ヒンドゥー教
3.4%、伝統信仰2.5%、無宗教1.9%、その他 2.6%となっている。
イスラム教徒の人口は、1億7000万人を超え、世界最大のイスラーム教徒(ムスリム)人口を抱える国となっている(インドネシアは世俗主義を標榜しており、シャリーアによる統治を受け入れるイスラーム国家ではない)。
● イスラーム
● ナフダトゥル・ウラマー
● ムハマディア
● ジュマア・イスラミア
● プサントレン
■ 紛争
インドネシアはその民族・宗教などの多様性や、人口や経済力・政治力の集中するジャワ島・ジャワ人への反発もあって、いくつかの紛争を抱えている。
東ティモールは独立運動の末、国連の暫定統治を経て2002年に独立したが、その他にもアチェやパプア州において独立運動が展開されており、カリマンタン島では民族対立が、マルク諸島ではキリスト教徒とイスラム教徒の宗教対立が存在する。アチェ独立運動も参照。